Sem Voce / Joyce e Toninho Horta

6月に入りましたが梅雨はどこにいってしまったのか?

ここ数日は抜けるような晴天が続きます.

そんな晴れた日に聴きたい一枚. Joyce と Toninho Horta の合作, Sem Voce.

Joyce

ジョイス、ジョイス・モレーノとも呼ばれます.

1948生まれのブラジルの女性シンガーソングライター. ボサノバをメインとした作品を発表してます. 暖かい歌声が魅力、ギターも凄腕です.

トニーニョ・オルタ, 1948年生まれ, Joyceと同い年ですね. ブラジルのギタリストでありシンガー.

Milton NascimentoやHerbie Hancock、Wayne Shorterと共演. Pat Metheny が Toninho Hortaに影響を受けたことは有名. 彼の作品 Toninho Horta に参加しています.

そんな二人の合作. 収録曲は全曲アントニオ・カルロス・ジョビン(Antônio Carlos Jobim) のなじみあるナンバー.

これを書くためにじっくり聴きなおしてみたんですが, 良いんです. Toninho のギターとJoyceの歌. 楽器はギターだけなのに音がとても厚くて温かみがある.

ときたま二人のギターと歌の掛け合いも聴けて、これもなかなか素晴らしい.

裏ジャケッとの写真からもお二人は互いを信頼してリラックスして演奏しているのが分かります.

Joyceの歌声は温かみがあってとても魅力的です.

そしてToninho のギターがとても良い. ナイロン弦で温かみのある音、歌のバックにときたま見せる素晴らしいアルペジオ、そして歌の間にみせるコード進行にぴったりのオブリガード.

歌とギターのシンプルな編成だけど最後のトラックまで飽きさせないのはさすが.

最後のトラック Ela e Carioca (Take 2) が楽しかった祭りを惜しむような感じがとてもいいんですよ. 噛めば噛むほど味が出る「するめ」のような一枚.

Joyceは大手レコード会社の束縛を嫌ってインディーズレーベルから作品をリリースすることが多いのです.

この作品をリリースしたレーベル OMATOGAKI (オーマトガキ) は日本のレーベルです. そんなところで日本と縁があるんですね.

いつかお二人の生の演奏を聴いてみたいものです.