Breakfast on the Morning Tram / Stacey Kent

コヒガンザクラが咲き始めました

日に々暖かくなってこちらもちらほら桜の便りが聞こえてきました.

そんな中で聴きたい一枚が Stacey Kent Breakfast on the Morning Tram.

Stacey Kent

アメリカのジャズシンガー, South Orange, New Jersey出身.

フランスで育ち、イギリスの学校で音楽を学んだ経歴のある彼女, どことなくヨーロッパの雰囲気があるのはその経歴のせいでしょうか.

CDの内ジャケットの写真でもお分かりの通り、キュートな方です.

Breakfast on the Morning Tram

2007年 Blue Note Records からリリースされたこのアルバム.

2009年グラミー賞 Best Jazz Vocal Album にもノミネートされています.

Kazuo Ishiguro が歌詞を提供しているのことでこのアルバムに注目していました.

Kazuo Ishiguro は好きな作家の一人ですので.

Kazuo Ishiguro氏の作品を本棚から.

The Ice Hotel

アルバムの最初に収録されている曲、この曲の歌詞は Kazuo Ishiguro によって書かれたもの.

いっしょに Ice Hotel に行きましょう.

あいにくカリブのホテルは満室.

でもそれは好都合.

以前はバルバドスやアンティグアがお気に入りだったけど

でも今は北極圏がお似合い.

いっしょに Ice Hotel に行きましょう.

という大人の歌詞で素敵です.

アルバムの最初を飾るにふさわしい楽曲.

キュートな歌声とコンボの落ち着いた演奏がとてもマッチしてます.

Landslide

Stacey Kentの声質とメロディがとてもマッチしているので、てっきりオリジナルだと思ってました.

不勉強なことに フリーとウッドマックのカバーだったとは知りませんでした…

スティービー・ニックスの声質ととても似ていて、とてもいい選曲だと思います.

最近リリースされた Art Hirahara とのバージョンもなかなか素敵です.

I Wish I Could Go Travelling Again

これも Kazuo Ishiguro による歌詞.

題名がまさに新型コロナで何処にも行けない旅行好きの心情を物語っているようです.

また旅行に行ければいいのに

夏は終わらない気がする

何人かの友達からも誘いを受けているし

また旅行に行ければいいのに

有名なカフェの日陰に座ってラテを楽しみたいし

時差ボケとバゲッジロストもまた良し

また旅行に行ければいいのに

という今の状況を予言したような歌詞.

こちらも最近リリースされた Art Hirahara とのバージョン、こちらもなかなか素晴らしい.

So Many Stars

うーん、個人的な意見ですが, この曲はちょっとキャラとあっていないような…

サラ・ヴォーンの印象が強すぎるんですかね…
サラ・ヴォーンのこのアルバムが好きすぎる~そう思うのかもしれません.

このサラ・ヴォーンのアルバムは秋ごろに良く聴いてます.

Breakfast on the Morning Tram

アルバムタイトル曲、この歌詞も Kazuo Ishiguro の手によるものです.

市街電車で朝食を…って題名「ティファニーで朝食を」みたいですね.

ちょっと歌詞は難解で訳せませんでした…

曲はめっちゃカッコいいんですよ.

Never Let Me Go

Jay Livingston と Ray Evans によるスタンダード曲です.

おや、
これは Kazuo Ishiguro の代表作 “Never Let Me Go” (邦題 “わたしを離さないで”)に合わせて取り上げたのでしょうか?

この曲を取り上げたのは正解です,
彼女の声とこの楽曲がとてもマッチしてます.

最近のリリース

最近何枚かシングル盤をリリースしていてその一枚がBill WithersのLovery Day のカバー.

これがなかなか良いんですよ. ビデオもキュートで素敵.

そのうちシングル盤をまとめたアルバム出してくれないかなぁ、なんて思ってます.

もちろんこのアルバム Breakfast on the Morning Tram も素晴らしいです.

桜の便りを聞く今日この頃、ゆっくりこのアルバム楽しみたいと思いますけど
収録されている曲の通り、また旅行に行ける世の中になるといいですね