早いもので11月も終わり、明日から12月…今年もあと1か月となりました.
毎度書いてるような気がしますが,もっと気軽にブログを書けばいいのに,月末に慌てて書いてるような気がしてます…
さて、この11月より街中のオフィスに勤務するようになりまして,通勤も公共交通機関を使うようになりました. 移動中に本を読む時間を取ることができまして、長らく積読状態になっていたこの本、BIG THING どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?を読むことが出来ました.
今回はその話を
ゆっくり考え、すばやく動く
この本では過去の様々なビッグプロジェクト、トンネルや巨大なコンサートホールの建築を例にとって、それらがいかにして予算と期間をオーバーしてしまったかについて述べています.
それらに共通するのはじっくり考えずに計画を作り、すぐに工事を始めてしまった点を挙げています. ここではゆっくりと時間をかけて綿密な計画を作り、そのうえで工事を始める重要性について述べられてます.
確かに気持ちはわかります. ソフトウェア開発の現場でも、開発現場に突然
なんでこんな計画が出てきたの?
と思わざるを得ない場面、良くあります. 例えば、
- 新しい技術、デバイスを採用するみたいだけど、事前評価する期間がない
- ソフトウェアを動作させるハードウェアの入手時期がリリースの直前で評価することを全然考えていない…
等々…誰がこんな計画承認したんだよ…と
その結果、(案の定)開発スケジュールは遅延, その場しのぎの実装となって品質がなかなか向上しない…などなど讃嘆たる結果が待っていました.
確かに「走りながら考える」、とか言うと何となく上層部には受けが良いかもしれません. 見かけ上の進捗はあるわけですから.
ただ、それに巻き込まれる開発現場はたまったものではありません.
ゆっくり計画に時間をかけるべき、とこの本では繰り返し述べられてます.
多くが実行の問題ではなく「予測の問題」
この本を読んで一番印象に残ったところ、読んで思わず膝を叩いたのがこちら
プロジェクトが計画通りに進まないと、原因究明の焦点は実行段階だけに向けられることがほとんどだ。気持ちはわかるが、それは間違っている。失敗の根本原因は、実行以外の部分、実行が始まるずっと前の「予測」にあることが多いのだ。
いかがでしょうか? 開発現場で進捗会議で詰められている方々. この言葉に救われるのではないでしょうか?
そう,進捗が計画通り行かない、そもそもそのスケジュールを作ったのは誰か?
そして,どういう根拠でそのスケジュールが実現可能と判断したのか?
稚拙な計画立案で開発をスタートさせた尻ぬぐいを開発現場がさせられていた,ということになります.
この本を読んで救われた方も多いのでは、と読んだ後の率直な感想です.
スケジュール通りに開発が進まず悩んでいる方が、この本をぜひ一読いただければと,
では